説明下手は思いやりの欠如が原因!説明上手になるための4つのポイント
2016/09/06
仕事やプライベートを問わず、物事を分かりやすく説明できる人は好感が持てますよね。頭が良さそうに見えますし、なにより話し上手であることが多いです。なので、周りからの信頼も得やすくて、デキる人間だと思われるでしょう。
でも、逆に説明が下手で、何を言っているのか分からない人もいます。こういった人だと、話が上手く噛み合わないために、コミュニケーション能力が低い傾向にありますよね。だから、仕事などでも信頼を得にくいようです。
- 話が無駄に長い
- 言葉に詰まってしまう
- 要点が伝わらない
- 「あの」「えっと」という言葉が多い
会話中にこういった特徴がある人は、要注意だといえますね。相手に話の内容が伝わっていない可能性が高いので、早目に対処できるようにしてください。
説明が下手なのは、相手に対する思いやりが足りていないからです。
相手の目線に立って話すことを心がければ、自然と伝わる話し方になります。なので、自分本位で話している人は、気を付けるようにしましょう。
ここでは、説明上手になるためのコツを紹介します。
目次
説明が上手な人は思いやりがある
説明上手な人は、言いたいことを端的にまとめることができますし、相手の理解しやすい言葉を選んで話すことができます。
一方、説明下手な人だと、話の内容がまとまらず、相手からすると何を言いたいのかが分からない状態となりますね。
この差は何かというと、相手に対する思いやりがあるかどうかです。
説明が下手な人は、自分のことしか考えていません。自分の言いたいことを伝えることで精一杯で、相手にどう聞こえるかを考えていないということです。
「こんなことは言わなくても分かるだろう」
「これくらいは知っているはずだ」
自分の中では当たり前のことでも、相手にとっては当たり前ではありません。だから、自分本位の考え方をしてしまうと、全く伝わらなくなってしまうでしょう。
自分と相手の知識レベルは異なりますから、ちゃんと相手に合わせて話すようにしてください。これが、相手に対する思いやりを持つということです。
説明が下手だと相手に迷惑が掛かる
一度の説明で理解してもらえなければ、何度も説明しないといけないので余計な時間が掛かってしまいます。これは、自分にも相手にも損失ですよね。相手の時間を奪うことになるので、手短に要点だけを伝えなくてはいけません。
また、間違って伝わってしまうと、重大な損失が出る可能性もあります。仕事においては、些細な伝達ミスが致命傷になることもあるので、色々な人に影響を及ぼすことになりますね。
このように、説明が下手なことで、他人に迷惑をかけることになるわけです。こういったことを防ぐためには、相手の目線に立って説明しないといけません。
相手のことを最優先で考える思いやりを持てば、説明上手になることができるでしょう。
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説明が下手になってしまう原因
結論が不明確
説明が下手な最大の理由としては、結論が不明確ということが挙げられます。最終的な結論が無かったり曖昧だったりすると、「で、どういうこと?」となってしまうわけです。
説明の仕方が悪かったとしても、最後の結論がしっかりしていれば間違って伝わることはありません。『終わり良ければ総て良し』という言葉にもあるように、最後は明確な結論で締める必要がありますね。
途中で話が脱線してしまう
おしゃべりが好きな人にありがちですが、色々な方向へ話が脱線してしまうことがあります。聞き手からすると、不要な情報が多すぎて理解できなくなってしまうでしょう。
たとえば、駅までの道を説明するにしても、「そこの交差点のパン屋が美味しくて・・・」みたいな会話をしてしまいます。聞き手は道を聞きたいだけですから、パン屋の情報はどうでも良いですよね。
脱線すると話が長くなりますし、要点がブレてしまうために、何を言っているのかが分からなくなります。
話の内容が整理できていない
頭の中を整理しないままで話すために、自分でも何が言いたいのか分からなくなってしまいます。会話に慣れていない人だと、焦って話すので内容が整理できていないことが多いです。
もしくは、理解力や論理的な思考力が無い人も、頭の中で話を組み立てることができません。自分でも内容が分かっていないわけですから、それが相手に伝わることはないでしょう。
語彙力がない
語彙力がないと表現が乏しくなるので、話が伝わりにくくなります。たとえば、「大きな石」よりも「バスケットボールくらいの石」の方が大きさをイメージしやすいですよね。
言葉の選び方で伝わる印象が変わってしまうので、その状況にあった語彙を選択しなくてはいけません。説明が下手な人は語彙力が少ないために、使える言葉が限られてしまうわけです。
持っている情報をすべて伝えようとする
自分の説明力に自信が無い人は、必要以上に丁寧に説明する傾向にあります。そのため、知っている情報をすべて伝えようとしがちです。すると、情報量が多くなりすぎてしまって、余計に分からなくなってしまいます。
説明が上手い人だと、できるだけ不要な情報を削ってシンプルにします。だから、少ない情報で端的に説明できるわけですね。
情報を詰め込み過ぎることで話を複雑にしてしまうのは、説明下手な人にありがちなケースです。
主語がない
説明が下手な人は、自分目線で説明してしまうので、しばしば主語を省略してしまいます。たとえば、「会社辞めたんだって」などと、唐突に話し出してしまうわけですね。
これだと、「誰が?」と聞き返されてしまうでしょう。自分は理解しているから良いのですが、相手からすると主語がないと理解できないわけです。自分本位が強すぎる人ほど、主語がない説明をしてしまいます。
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説明上手になるための4つのポイント
理解することからスタート
まず、説明上手になるためには、物事を正しく理解しないといけません。自分の言いたいことが上手く伝えられないのは、そもそも理解していないからです。頭の中で明確にイメージができていないから、それが伝えられないわけですね。
自分では理解しているつもりでも、実は理解できていません。たとえば、テーブルの上にリンゴが置いてあるとして、これを正しく紙に描くことができますか?ほとんどの人は、ちゃんとした絵が描けないと思います。
これは、リンゴを見ているつもりでも、細部までは詳しく見えていないからです。輪郭や模様、影などのラインが正しく見えているのなら、全く同じ絵が描けるはずですから。
- 見ているつもりでも、実は見えていない。
- 理解しているつもりでも、実は理解していない。
常に自分の思考を疑ってみて、ちゃんと理解しているか問いかけるようにしましょう。日頃から意識をしていれば、理解力は少しずつ上がっていくはずです。
また、人の話を聞くときにも、話の本質がどこなのかを探してください。論理のつじつまが合っているか、相手は何が目的なのかを考えながら聞くことで、ちゃんと話の内容を理解することができます。
なんとなく聞いているだけでは、正しく理解できません。ですから、頭で考えながら聞くことが大切ですね。
シンプルに伝える
説明下手な人の多くは、話が長い傾向にあります。話が長すぎるということは、余計な情報が入っているということです。だから、焦点がぼやけてしまって、重要なポイントの印象が薄くなってしまいます。
一方、話し上手な人は、重要なポイントだけに絞って話します。説明をするときに重要なポイントを瞬時に見極めて、必要な部分だけを話しているわけですね。だから、聞き手の耳にスムーズに話が入っていくようになります。
大切なことは、ポイントの見極めですね。重要な個所を省いてしまったら、意味がありません。だから、話す前に何が最も重要な部分なのかを明確にしてください。冷静に考えれば分かることですから、ゆっくりと時間を取って考えてみましょう。
慣れてくれば一瞬で見分けられるようになりますので、常に意識をし続けることが大切です。
結論を先に伝える
話を伝えるときには、最初に結論を持ってくるようにしてください。人の集中力は長く続きませんから、結論から話さないと聞き手は途中で飽きてしまいます。だから、最初に結論を話して、後から原因や理由などを伝えるようにしましょう。
足りない情報があれば、後からいくらでも追加できるわけです。なので、できるだけ端的に結論を伝えるようにした方が良いですね。遠回しに話してしまうと、聞き手はイライラしてしまいます。
たとえば、「今日中に資料作れる?」と聞かれたのに、「他の仕事が立て込んでまして・・・」などと答えるのはNGです。
この場合、資料を作れるかどうかを知りたいわけですから、「作れる」か「作れない」のどちらかの回答が求められています。それなのに、今の仕事状況を伝えても意味が無いですよね。
結論から答えれば、相手にストレスを与えることはありません。なので、相手が聞きたいことから答えるようにしてください。
主観を入れない
何かを説明するときには、自分の主観は排除しないといけません。主観が入ってしまうと、事実と異なる説明となってしまいます。なので、感情論を抜きにして客観的な事実だけを伝えるようにしましょう。
よくあるのが、「これは簡単」とか「面白くない」といった感想を含めてしまうことですね。どんな感想を抱くかは人によって変わりますから、説明段階で主観的な感想を入れてしまうと先入観を持たれてしまいます。
それだと、正しい説明とは言えませんから、客観的な事実に基づいた話を心掛けるようにしましょう。そうすることで、相手に情報が正しく伝わるようになります。
説明上手になるために役立つ本
大事なことを一瞬で説明できる本
テレビのコメンテーターとしても活躍する著者が、説明するためのスキルを解説している本です。簡単な公式に当てはめるだけで説明できるようになるので、誰でもすぐに実践できるでしょう。
結論の伝え方や順序良く説明する方法、短いメールで用件をまとめる方法など、ビジネスの場面で活用できるスキルも多いです。社会人の方であれば、読んでおいて損はありません。
テレビに学ぶ 中学生にもわかるように伝える技術
実際にテレビ番組で使われている、分かりやすく説明する技術を紹介している本です。特に、大勢の前で話すためのスキルについて解説されているので、プレゼンや会議、発表会などに応用できます。
テレビは万人に情報を伝えるために、老若男女が理解しやすい説明方法を熟知しています。その方法を学ぶことで、誰が相手でも上手な説明ができるようになるはずです。
以上、説明上手になる方法を紹介しました。
コミュニケーション能力が高い人は、無意識にやっていることだと思います。でも、説明が苦手な人は、意識的にやってみてください。そうすることで、説明能力を高めることができますよ。
photo credit: Florian SEROUSSI|The Thinker|Ramfjord 2016