傾聴力のスキルを高めるための5つのテクニック
2016/05/06
人が抱える悩みの中では、人間関係によるものが多いとされています。コミュニケーション能力に自信が無い人は、人との関わりで問題が起きることが多いですね。なので、他人とうまく意思疎通が出来るように、日頃から意識をしないといけません。
一般的に、口下手な人は上手く話そうとしてしまいます。自分の思っていることをちゃんと伝えられるように、試行錯誤するわけですね。しかし、それだと逆効果になることが多いです。そうではなくて、相手の話を聞くことから始めないといけません。
そのために、傾聴のスキルを磨くようにしてください。傾聴とは、相手の話を熱心に聞くということです。英語では、アクティブリスニングとも言われますね。話し上手は聞き上手だと言われますが、相手の言葉に耳を傾けるだけでコミュニケーション能力は飛躍的にアップするはずです。
ここでは、傾聴力を高めるポイントを紹介します。
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傾聴の重要性について
まず、なぜ相手の話を聞くのが重要なのかを理解しましょう。これが分かれば、自分の話をするのではなくて、相手の話を聞こうとするはずです。
相手の不安を解消する
人は誰でも、「周りから認められたい」という気持ちがあります。これを承認欲求といいますが、相手の話を熱心に聞くことで承認欲求が満たされるわけです。
たとえば、せっかく自分が話しているのに、相手が上の空だったら気分が悪いですよね。自分はつまらない人間なのかと、不安になってしまうかもしれません。でも、興味深く楽しそうに聞いてもらえると、すごく嬉しくなるでしょう。
相手の存在価値を認めるためにも、傾聴することが重要となります。
相手の気持ちを整理する
人は自分の頭で考えていることを、上手く整理できていないことがあります。しかし、自分の思いを言葉にして発するだけで、気持ちが整理されていきます。だから、聞き役に徹して相手の話を引き出すことで、考えがまとまっていくことがあるわけですね。
カウンセラーなどは、とにかくクライアントの話を聞くことに徹します。そうやって、頭の中にあるイライラやストレスなどを、吐き出させようとするわけです。特に、悩みの相談を受けているときなどには、積極的に話を聞くようにしてください。
相手のモチベーションを高める
先述したように、人は自分の話を聞いてもらえると承認欲求が満たされていきます。なので、話せば話すほど、その人のモチベーションは高くなる傾向にあります。相手は会話していて楽しいと感じるわけですね。
だから、傾聴を身に付けて聞き役になることで、相手から好かれやすくなります。自分の話は3割程度にとどめて、相手の話を中心に会話を進めることを心掛けましょう。そうすれば、相手の反応も変わってくるはずです。
「人に好かれる人の特徴」でも傾聴の大切さを紹介しているので、参考にしてみてください。
傾聴するときの心構え
相手の気持ちを理解することに徹する
話を聞くときには、相手の気持ちを最優先として考えましょう。自分がどう思うかでは無くて、相手がどう思うかです。だから、自分の推測や憶測だけで、考えてはいけません。自分が納得的なかったとしても、それは相手の意見なので尊重するようにしてください。
大切なことは、「相手に共感してあげる」ということです。同意ではなくて、共感することが大切です。相手の意見に納得できないこともあるかもしれませんが、気持ちに共感することはできるでしょう。
なので、相手の気持ちを尊重して、理解と共感を示すことを意識してください。
ありのままを受け入れる
相手の話を聞いたときに、偉そうに説教をしてしまう人がいます。「それは違う」とか「こうした方が良いよ」といったアドバイスをしてしまうわけですね。でも、傾聴に関して言うと、これは間違った行動だといえます。
どんな意見だとしてもそのまま受け入れてあげることで、相手の承認欲求を満たすことができます。だから、助言やアドバイスなどはしてはいけません。そうやって無条件で受け入れることで、相手も心を開いてくれるはずです。
かなり親しくなれば助言も必要だと思いますが、信頼関係ができてないうちはすべてを受け入れるようにしましょう。
言葉以外の部分にも注目する
相手の話を聞くときには、全体に注意を払うようにしてください。たとえば、声のトーンや表情、目の動き、身振りなどですね。人は言葉だけでなく、体全体で会話しています。なので、微妙な変化を感じ取ることで、その人の本音を知ることができます。
かなり難しいことですが、意識するだけで大きく変わってくるはずです。注意深く全体を観察していれば、相手のことを受け入れやすくなります。大切なことですから、覚えておくようにしてください。
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傾聴のための5つのテクニック
相槌、うなずき
これは、傾聴の基本ですね。相手の話に対して適度に相槌やうなずきを入れることで、テンポよく話しやすくなります。相手の気分を乗せるためにも重要ですから、無意識にできるようにしておいてください。
ただ、あまりにも回数が多いとウザい印象になるので、バランスが重要となります。話の切れ目にタイミング良く相槌とうなずきを入れるようにしましょう。
オウム返し
相手が言ったことをそのまま返す方法です。「この前、映画に行ったんだけど。」「へぇー、映画に行ったんだ。」といった感じですね。相槌やうなずきと同じように、相手の話への興味を示すために重要となります。
これも、回数が多すぎると変な印象を与えてしまいがちです。なので、相槌やうなずきと組み合わせて、適度に使うようにしましょう。
沈黙
沈黙が続くのを恐れる人も多いですが、会話に集中するために適度な沈黙は必要です。時には、黙って話に耳を傾けることも重要というわけですね。なので、相手の目を見て話を聞くことに集中してみてください。
特に、大切な話をしている時には効果的ですね。相手にも真剣に話を聞いていることをアピールできるので、気持ち良く話してもらえるはずです。
まとめる
相手の話が終わったら、それをまとめて要約して伝えてみましょう。こうすることで、今までの話を理解したことを示すことができます。これは、オウム返しの変化系ですね。頭の中で整理しながら聞く必要があるので高度な技術ですが、かなり効果的だといえます。
なので、日頃から話を要約する癖をつけておいてください。そうすれば、自然と話をまとめられるようになります。そして、自分が話をするときにも、端的にポイントを伝えられるようになるでしょう。
共感する
これは何度も言っているように、気持ちに共感することで承認欲求を満たすことができるわけですね。どれだけ話を聞いていたとしても、相手を否定したのであれば信頼関係は築けません。だから、相手が言った内容に関して、ちゃんと共感を示すようにしてください。
気持ちを理解することに徹していることで、相手からも好かれやすくなるでしょう。他人の気持ちを満たしてやることが、傾聴のポイントです。
以上、傾聴力を高めるための方法を紹介しました。相手の話をよく聞くことは大切なので、しっかりと覚えておくようにしてください。
photo credit: gfpeck