深く考えすぎる性格を直すための10の方法。物事をシンプルに考えるために
2016/06/14
些細なことで、あれこれ考え込んでしまう人がいます。相手のことを考えすぎて精神的にストレスが溜まってしまったり、仕事のプレゼンについて考えるあまり他の作業が手に付かなくなったりするわけです。
多くの場合、消極的になってしまうので、あまり良い結果になることは少ないですね。ダメだと分かっていても考えすぎてしまいますから、対処法が分からずに悩んでいる人も多いかもしれません。
無駄な時間を増やさないためにも、考えすぎる性格を改善できるように努力しましょう。
考え込んでしまう理由とは?
物事を必要以上に考え込んでしまう理由として、「恐怖心を持っている」ことが挙げられます。不安や恐怖の気持ちがあるから、それを回避するためにあらゆる選択肢を考えるわけですね。
たとえば、ゲームをするときには、何も考え込んだりはしませんよね。不安な気持ちは持たないからです。
でも、大切なプレゼンなどの前だとどうでしょう?「失敗しないだろうか?」「難しい質問はされないだろうか?」など、いろいろな不安が頭をよぎってしまって、考え事が尽きませんよね。
このように、不安や恐怖を持っていることで、余計なことまで考えてしまうわけです。
ただし、こういった心配事は、多くの場合で無駄になる可能性が高いです。アメリカのミシガン大学の調査において、心配事の80%は起きないことが実証されています。
日本でも『取り越し苦労』という言葉があるように、起きるか分からないことで悩んでも意味がありません。だから、必要以上に悩みすぎないことが大切だといえますね。
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考えすぎることの弊害
不安が大きくなってしまう
誰にでも経験はあると思いますが、考えるほど頭の中の不安は大きくなってしまいます。本当は大したことではないのに、先走って考えすぎて問題が複雑になっていくわけです。
被害妄想をする人も、こういった傾向にありますね。些細なことであっても、いつまでも考え続けることで大きな問題だと認識してしまいます。事実と主観を切り離して考えられるように、客観的な視点を持たなくてはいけません。
問題が解決しない
自分の頭の中で考えがエスカレートしていくので、正確な判断ができなくなってしまいます。考えすぎてパニックになってしまうと、ありえない判断ミスをしてしまうかもしれません。
余計に問題を大きくしてしまうために、周りの人に迷惑をかけてしまうこともありますね。シンプルに考えた方が上手くいくことも多いので、問題を膨らませすぎないように気を付けるべきだと言えるでしょう。
自己嫌悪に陥ってしまう
考えすぎても問題は解決しないので、自分に対する自信を失ってしまうことがあります。「自分はなんてダメな人間なんだ」といった思考になるので、自己嫌悪に陥ってしまうわけです。
こういった状態だと仕事にも支障が出ますし、人間関係も上手くいきません。自分を責めても幸せにはなれないので、考え方を変える必要があります。
考えすぎる人の6つの特徴
周りに気を遣いすぎる
職場や学校での人間関係において、いつも周りのことを優先してしまいます。これは素晴らしい事なんですが、自分を犠牲にしてまで他人のことを考えてしまう人は注意が必要です。気を遣うことに対して、勝手な責任感や使命感を持ってしまっているパターンですね。
理由としては、「相手に嫌われたくない」という感情を持ってしまっていることです。周りから変に思われたくないから、必要以上に心配して考えすぎてしまうわけです。
相手に気を遣うのは良い事ですが、自己犠牲で成り立つ気遣いは止めたほうが良いでしょう。自分に負担をかけてしまっても、人間関係は上手くいきません。
行動ができない
色々なケースについて考えたのに、結局行動しないということもあります。自分の中で選択肢を増やしすぎて、選べなくなってしまうわけですね。あるいは、恐怖心が勝ってしまい、何もできないということもあるでしょう。
「石橋を叩いて渡る」という言葉があるように、慎重になるのは良い事です。しかし、行動しなければ何の意味もありません。行動が伴わない思考は無意味ですから、決断力を持っていることが大切だといえます。
一人で考え込む
考えすぎる性格の人は、他人に相談せずに自分だけで悩む傾向にあります。一人で考えていても、思考の範囲には限界がありますよね。しかも、思い込みが激しいと、全く的外れな方向へ進んでしまうというリスクにもなります。
偏見に基づいた偏った考え方になる可能性がありますから、十分に注意したいですね。自分を客観的に見つめなおしたり、他人に相談したりなどして、多面的に考えられるようにした方が良いでしょう。
時間のメリハリが無い
何にでも考えすぎてしまう人は、それが頭から離れません。朝から晩まで、一つのことについて考えてしまうわけですね。たとえば、過ぎたことについてクヨクヨ悩んだり、将来が不安で考え続けてしまったりといったことです。
それだと、他の仕事が手に付かなくなることがあります。作業効率が極端に落ちてしまいますし、無駄な時間を過ごしてしまうことになるでしょう。いつも時間が無いと悩んでいる人は、色々なことで考えすぎてしまっているかもしれません。
失敗を恐れる
物事を悪い方向へ考えて、失敗を過剰に恐れるのも特徴ですね。最悪のケースを想定するのは悪い事ではありませんが、それで行動が消極的になるのは本末転倒です。失敗について考えすぎてしまうと、せっかくのチャンスを逃すかもしれません。
ネガティブな気持ちのままで行動しても、上手くいかないことが多いでしょう。また、そもそも行動することができなくなる可能性もあります。「失敗してもいいや」といった気持ちを持つことが何よりも大切だといえますね。
理想が高すぎる
完璧主義で理想が高い人は、過剰に考えすぎてしまう傾向にあります。少しのミスも許されないと思っているので、仕事が前に進まないことになるわけです。自分の理想に近づくのは大変ですから、いつか行き詰ってしまう可能性が高いでしょう。
また、他人に仕事が任せられないタイプなので、何でも一人で抱え込んでしまいます。作業量が増えてしまうと、それだけ考えることも多くなるわけです。すると、考えすぎるあまり、ストレスを抱え込んでしまうことになりかねません。
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考えすぎを止めるための10の方法
紙に書いて考えてみる
自分の頭の中だけで考えると、逆に問題が大きくなってしまいがちです。ありもしないことで悩んでしまって、不毛な時間を過ごすことになりかねません。それだと、ますます混乱してしまうだけとなってしまいます。
自分が何について悩んでいるのかも、具体的に分かっていないことも多いです。なので、悩みの種を紙に書いてみて、客観的な視点で見られるようにしてください。
- 自分は何に不安・恐怖を感じているのか?
- なぜそれが心配なのか?
- それが起きたら、どんなデメリットがあるのか?
- それを防ぐためにやるべきことは?
- 他の考え方はできないのか?
上記のことを紙に書いて考えれば、物事を冷静に考えることができるようになるでしょう。大きな問題ではないことを理解できますから、いつまでも悩むこともなくなると思います。
誰も自分のことは気にしていないと考える
深く考えすぎてしまう人は、極端な自意識過剰になっています。「あの時の言葉ってどういう意味だろう?」「こんな服装で大丈夫だろうか?」など、どうでもいいことが気になってしまうわけですね。
しかし、自分が思っているほど、相手は自分に対して興味を持っていません。たとえば、昨日の友達の靴の色を覚えていますか?おそらく、覚えている人は少ないでしょう。
このように、人間は他人に対しての関心が薄いわけです。だから、自分が細かいところまで考えたとしても、それを見てもらえる可能性は低いということになります。誰も見ていないと思えば、極端に考えすぎることも少なくなりますよ。
自分に対して自信を持つ
自信がない人ほど、細かな点まで考えてしまう傾向にあります。自分に自信がないために、恐怖心や不安が消えないからですね。なので、考え込むのを止めるためには、自信を持つことから始めなくてはいけません。
自分のことを褒めてみたり、成功体験を積み重ねてみたりして、少しずつ自信を持てるようにしてください。しっかりと自信を持っている人ほど、小さなことでクヨクヨすることが少なくなるはずです。
時間を決めてしまう
どうしても考えないと不安になる人は、あらかじめ時間を決めてしまうことをおススメします。たとえば、「1時間だけ考えよう」と決めれば、それ以上は考えなくて済むはずです。
期限が無いとエンドレスに考えてしまうので、無駄な時間を過ごしてしまうことになります。期限内で答えが出なければ、今は答えが出せないということです。だから、それ以上は考えないようにしましょう。
少しでも考えればスッキリするはずですから、それ以上は悩まないことが大切ですね。
完璧主義を止める
完璧にこだわってしまうと、必要以上に考え込んでしまいます。人間は完璧ではないわけですから、高すぎる理想を追い続ける限り考えすぎるのを止めることができません。
なので、自分が完璧でないことを認めることが大切です。そうすれば、肩の力が抜けて、リラックスして行動できるようになります。100点を目指すことよりも、コンスタントに80点くらいを取ることの方が大切ですよ。
周りの人からアドバイスをもらう
一人で考えていても、答えが出ないことが多いです。どうしても分からないことがあれば、周りの人に相談をしてみてください。自分の頭では思いつかなかったアドバイスをもらえますし、良い解決策が見つかるかもしれません。
『三人寄れば文殊の知恵』という言葉の通り、3人以上が集まれば良いアイデアは浮かぶものです。特に、社会に出るとチームワークが重要視されますから、組織内で問題を共有して答えを出すというのは大切だといえます。
身体を動かしてみる
恐怖や不安について考えていると、ネガティブな感情が膨らんでしまいます。すると、どんどんマイナス思考になってしまうので、すべてが悪い方向へと進んでしまうわけです。
なので、ジョギングやウォーキングなどをして、身体を動かすことをおススメします。運動することで頭の中のモヤモヤが無くなるので、気持ちをリフレッシュさせることができるでしょう。
部屋に閉じこもって考えているだけでは、良いアイデアは浮かびません。
瞑想をする
考えすぎて疲れてしまったら、目を閉じて瞑想することもおススメです。脳をリセットすることができるので、気持ちを切り替えるのに効果的だといえるでしょう。ストレス発散や集中力のアップにも繋がるので、ぜひやってみてください。
方法としては、静かな場所で目を閉じて腹式呼吸をします。深い呼吸を意識することで、気持ちが落ち着いてくるのが理解できるはずです。
成り行きに任せる
ある程度まで考えたら、あとは成り行きに任せることも大切です。自分の考えだけではどうにもならないことが多いですし、外的な要素で状況が変わってしまうことも往々にしてあります。
なので、考えても無駄な状況もあるわけですね。『人事を尽くして天命を待つ』という言葉通り、自分のできることをやったら運任せにすることも大切です。
それで失敗することもありますが、またその時に考えればいいだけでしょう。失敗から学べることもあるので、恐れずに進むようにしてください。
考えるより先に行動する
綿密な準備をしてから行動することも大切ですが、時には何も考えずに動き出すことも必要だといえます。『案ずるより産むが易し』という言葉もありますが、考えるより先に行動した方が上手くいく場合もあるわけです。
特に、転職活動のような人生の転機となるイベントでは、考えすぎて失敗する人が多いです。あれこれ考えるよりも、まずは行動に移すことをおススメします。
行動しないと見えないこともありますし、新しい発見が得られるでしょう。起きるかも分からないことで悩むよりは、思い切って行動したほうが良い結果が得られる可能性が高いです。
考えすぎる性格を直すのに役立つ本
考えすぎる脳、楽をしたい遺伝子
著者の長沼毅さんは、テレビでも活躍されている生物学者です。長沼さんいわく、クヨクヨ考えすぎてしまうのは脳に問題があるようです。
脳と遺伝子の関係を理解することで、考えすぎる性格を直すことができます。生物学の観点から書かれていますから、非常に論理的でわかりやすい内容ですね。
普段から悩みがちな人は、解決のヒントが見つかるかもしれません。
気にしすぎ人間へ
些細なことを気にしてしまう「HSP」という性質について解説されている本です。この場合、生まれつきの性格なので、無理に強くなろうとするのは逆効果になります。
今の自分を認めることで、悩みから解放されるための方法が紹介されていました。無理にポジティブになることが負担になる人は、この本から得られるものは多いと思います。
以上、深く考えすぎる人の特徴を紹介しました。多くの場合、考えすぎて上手くいくとは少ないです。むしろ、明確な答えが出ないことの方が多いでしょう。答えの無いことに悩むのはバカらしいですから、考えすぎないように気を付けるようにしてください。
photo credit: zetson