文字を書くことで脳を活性化できる!書くことのメリットを紹介します
2016/05/05
最近、字を書いていますか?パソコンが普及してから、文字を書く機会が大幅に減りましたよね。仕事などでもメールでの報告が基本なので、ペンを持つ回数も減っているはずです。なので、久しぶりにペンを握ったら、文字を忘れてしまっていることもあります。
もちろん、デジタル情報の方が便利ですから当然の流れなんですが、文字を書くことにも色々なメリットがあります。有名なのが、脳への刺激ですね。指先を動かすことで脳が刺激されるので、記憶力がアップしたり、ボケ防止にも効果があると言われています。
かなりメリットが多いですから、できるかぎり文字を書く回数を増やすようにしましょう。ここでは、書くことのメリットについて解説します。
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文字と脳との関係
脳を効率よく活性化するためには、体を動かすのがベストだと言われます。だから、家の周りを散歩したり、筋トレなどで汗を流すのが効果的ですね。さらに、指先を動かすことで、より効果的に脳を刺激することができます。
指先を動かすためには、かなり繊細に脳から指令を出す必要があります。なので、脳の神経細胞であるニューロンの連結が促進されるわけです。そのため、一般的な運動よりも、文字を書くという作業の方が脳にとっては刺激が強いといえます。
パソコンでキーボードを打つのも指先を使いますが、単にボタンを押しているだけなので繊細な動きは必要ありません。だから、キーボードよりも文字を書くほうが圧倒的に効果が高いですね。家で手軽にできることですから、意識的に書くという作業を行ってみてください。
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文字を書くことのメリット
字を書くのが脳への刺激に効果的だと説明しましたが、それ以外にも多くのメリットがあります。順に解説するので、参考にしてみてください。
物忘れが減る
人の脳は、忘れるように出来ています。膨大な情報をすべて記憶しておくと、容量がオーバーしてしまうためですね。ある研究によると、記憶したものは1時間後に56%忘れ、1日後には74%、1週間後には77%といった感じで、時間と共に忘れてしまいます。これを「エビングハウスの忘却曲線」といいます。
だから、試験勉強などで一生懸命に記憶をしても、時間が経つと忘れてしまうわけです。しかし、書きながら覚えるようにすると、記憶の定着が良くなります。先述したように、脳が活性化されてニューロンの連結が促進されるからです。勉強のコツとしても、「書きながら覚える」というのは昔から言われていますよね。
そして、日頃から文字を書く習慣を付けていると、忘れにくい脳になります。なので、日常のちょっとしたことでも記憶できるようになり、物忘れが大幅に減少します。年を取るごとに記憶力は下がる傾向にありますが、文字を書いていれば記憶力を維持することができるでしょう。
その時の感情が記録できる
文字には、その時の心理状態が表れます。怒っている時であれば殴り書きのようになりますし、悲しい時だと弱々しい印象となります。なので、日記帳などに毎日記録していると、後で読み返した時に当時の記憶を思い出すことができるわけです。
ブログなどに日記を書く人も多いですが、それだとデジタル情報なので繊細な心理状態までは分かりません。「あの時は怒ってたな」とか、「落ち込んでいたな」といった当時の心情が分かるからこそ、日記として価値があるものだといえるでしょう。
人間の記憶は曖昧ですから、時間が経つと改変されたり美化されたりすることがあります。でも、文字として記録しておけば、そうやって脚色されることが無いわけです。自分の思い出を残したいのなら、自分の手で書き記すようにしてください。
集中力が身に付く
文字を書いている間は、神経が研ぎ澄まされるので高い集中力を維持することができます。指先の繊細な動きによって、脳が刺激されるからですね。文字を書くことで、脳幹の網様体賦活系(RAS)が刺激されます。
網様体賦活系(RAS)は、脳の処理能力において重要な部分です。なので、ここが刺激されることで、集中しやすい状態を作ることができるわけですね。頭の中がスッキリするので、目の前の作業だけに没頭することができます。
なので、何か考え事をしたいのであれば、メモ帳などに書きながら考えるようにしてください。自分の考えを整理することができますし、今まで思いつかなかったアイデアが出るかもしれません。
精神を安定させる
嫌なことが重なってストレスが溜まっているなら、すべての感情を紙に書き出してみましょう。そうすることで、自分自身を客観視することができるのでストレスの発散になります。「自分がなぜ怒っているのか」「どうなれば満足なのか」といったことを、洗いざらい書き出してみてください。
時には、理由もなく落ち込んだり、怒っていることもあります。そういった場合に、自分自身を客観的に見つめ直せるので、心の中を整理することができるわけですね。目の前の問題に対して自問自答することもできますから、精神が乱れた時に文字を書いてみてください。
自分の思考のクセが分かる
人は何かを考えるときに、多少の偏りがあるものです。主観や偏見が入ってしまって、中立的な立場で考えられなくなるわけですね。そういった場合に、自分の思考を文章として書きだしてみることで、第三者の立場から見つめ直すことができます。
自分の頭で考えているだけだと、思考にクセがあるかどうかは分かりません。なので、一度文章にして視覚化することで、見つめ直すといったことが重要となります。あらゆる角度から見つめ直してみて、自分の思考を練り直すときに有効です。
以上、文字を書くことのメリットを紹介しました。日常生活で文字を書く機会は少ないですが、メリットが多いわけなので積極的に書くようにしてください。そうすれば、常に脳の働きを活発にすることができると思います。
photo credit: Fortimbras