タダより怖いものはない!?転職エージェントが無料である理由とは?
ツイート転職エージェントとは、求職者の転職活動をサポートしてくれるサービスです。
求人の紹介や応募書類の作成、面接日の設定など、転職活動における面倒な作業をすべて代行してくれます。しかも、これだけのサービスが受けられるのに、利用者には一切のお金が掛かりません。
なんだか、裏がありそうで怖いですよね。もちろん、転職エージェントも営利企業ですから、利益を出す必要があります。でも、それは求職者からではなく、採用企業から手数料を受け取っているわけです。
なので、求職者は完全無料で、すべてのサービスが受けられるようになっていますね。ここでは、転職エージェントの仕組みについて解説をしていきます。
転職エージェントは採用企業から収益を得ている
先述の通り、転職エージェントのビジネスは、転職者を紹介することで企業から手数料を受け取る仕組みとなっています。
企業側から欲しい人材の特徴をヒアリングし、それに該当する求職者を探し出して紹介するわけです。面接を受けて入社が決定すれば、採用企業から転職エージェントに紹介料が支払われます。
なぜ、企業がエージェントを利用するのかというと、効率的に採用活動を行いたいからです。通常、転職サイトなどで求人広告を出すと、大手の企業だと数百件の応募がきます。
すると、書類選考だけでも膨大な労力がかかりますし、何名かに絞り込んで面接を行ったとしても、求める人材がいないかもしれません。一人も採用しなかったとしても、広告料が掛かってしまうわけです。
これだと、あまりにも非効率となってしまいますよね。
そういった無駄をなくすために、企業は転職エージェントを利用します。求める人物像を伝えておくだけで、それに該当する人材を紹介してもらえるからです。企業は面接を行うだけですから、人事担当の負担を減らすことができるでしょう。
入社が決まったときだけ手数料が発生しますから、無駄な費用が掛かることもありません。
人材が欲しい企業と転職したい人材をマッチングするので、双方にとってメリットのある夢のようなサービスだといえます。
成功報酬で手数料が発生するビジネス
採用企業がエージェントに支払う手数料は、入社が決定した時だけ発生する成功報酬となっています。なので、人材が紹介されても入社に至らなければ、採用企業に一切の料金は掛かりません。
支払われる手数料は、転職者の年収の30%が相場です。
つまり、年収500万円で転職が決定すれば、150万円の手数料が発生するわけですね。かなり大きな金額が動くので、ビックリする人も多いと思います。ただ、その費用で確実に人材が確保できれば、企業としては安い買い物だといえるでしょう。
強引に転職させられないか?
転職エージェントは、求職者の転職が完了しないと売上が発生しません。なので、入念なサポートをしたのに転職が決まらなければ、タダ働きをすることになってしまいます。
ですから、利用すると必ず転職しなくてはいけないと思っている人がいます。でも、実際にはそんなことはありません。どれだけエージェントのサポートを受けたとしても、転職するかどうかは本人の自由となります。
なぜなら、転職エージェントでは、採用企業に対して保証制度を設けているからです。これは、転職者が入社から3ヶ月以内に辞めた場合、エージェントは企業に対して何らかの形で責任を負うという制度です。
保証内容としては、次のものが一般的ですね。
- 報酬の全額返金
- 同レベルの人材の無償紹介
エージェント側には厳しいペナルティとなりますから、転職者にすぐに辞められると困るわけです。
もしも、強引に転職を促してしまうと、退職者が続出することになるでしょう。そうなると、エージェントに大きな損害が出てしまいますし、評判が下がってしまう可能性もあり得ます。
そういったことを防ぐためにも、求職者が納得しない限り転職を勧めるということはありません。
すぐに辞めると損害賠償を請求されないか?
エージェントを利用して転職したとしても、入社後に気持ちが変わってしまうことがあるでしょう。他の会社の方が自分に合っていると思って、短期間で転職を考える人もいると思います。
そこで気になるのが、短期間で辞めるとエージェントから損害賠償を請求されないかということですよね。
先述の通り、エージェントでは補償制度を設けているので、転職者が3ヶ月以内に辞めるとペナルティが発生してしまいます。報酬の全額返金だと100万円以上となりますから、かなりの損失だといえるでしょう。
しかし、これらの損害は、転職者に請求されることはありません。ミスマッチはエージェント側にも責任があることですし、賠償請求した噂が広まると登録者が集まらなくなってしまいます。ですから、転職者が負担することは一切ありません。
ただ、すぐに退職してしまったら、採用企業とエージェントに多大な迷惑をかけることになります。社会人として相応しくない行為ですから、短期間での退職は避けるようにしてください。
転職エージェントを利用するときの注意点
年収だけを優先すると失敗する可能性がある
転職エージェントの報酬は、転職者の年収の30%が相場だと説明しましたよね。そのため、給料が高い会社を紹介するほど、転職エージェントは儲かることになります。
年収500万円であれば150万円の報酬なのに対し、450万円だと135万円の報酬にしかなりません。1人の紹介で15万円も差が出るわけですから、転職者が増えるほど差も大きくなってしまいます。
ですから、転職エージェントでは、年収が高い求人を優先的に紹介してくることが多いです。もちろん、年収アップを目的に転職する人も多いですので、それで問題ない場合もあります。
ただ、年収だけで転職を決めてしまうと、思った以上に労働環境がハードだったり、やりたい仕事ができなくなるかもしれません。
なので、転職先に求める基準を明確にしておいて、間違った選択をしないようにしましょう。自分の中でのゴールを決めておけば、企業選びで失敗する可能性も低くなるはずです。
なかなか転職が決まらないとサービス提供が終わることがある
転職エージェントでは、すべてのサービスを無料で受けることができます。ただし、それは企業からの報酬があるからできることで、面接で落ち続けているとサービス提供がストップするかもしれません。
活動を始めてから転職が完了するまでには、3ヶ月くらいが平均だと言われています。なので、転職エージェントでは、3ヶ月を目安にサポートをする場合が多いですね。それでも転職先が決まらない場合には、サポートしてくれないかもしれません。
エージェントにとっては、転職が決まらないと売上が立ちませんから、無駄に人件費を使うことになりますよね。ですから、内定をもらえる見込みが薄い求職者は、切り捨てられる恐れがあるわけです。
他の求職者のサポートをした方が利益が出るため、これは仕方の無いことだといえるでしょう。
転職が決まらないのは、自分の市場価値が低いということです。なので、希望する条件を落としてみたり、一旦は転職を諦めるという選択肢もありかもしれません。
あるいは、エージェントとの相性が悪い可能性もあるので、他のエージェントに登録してみるという方法もありますね。
以上、転職エージェントが無料である理由を紹介しました。求職者からすると全くリスクはありませんから、使わないと損だといえるでしょう。自分の転職の成功のために、転職エージェントをフル活用してください。
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