社交性だけではダメ!面接で求められるコミュニケーション能力とは?
ツイート面接の場では、退職理由や志望動機、自己PRなどを面接官に話す必要があります。頭の中で言いたいことが決まっていても、初対面だと上手く話せない場合がありますよね。そして、緊張してしまって、思うように言葉が出てこない人もいます。
また、面接官の質問の意図を正しく読み取れずに、的外れな回答をする人も少なくありません。面接では総合的なコミュニケーション能力が見られているので、的確に受け答えができる必要があるわけです。
なので、話すのが苦手な人は、事前に対策をする必要がありますね。ここでは、面接でのコミュニケーション術を紹介します。
企業が求めるコミュニケーション能力とは?
経団連が2016年に行った調査によると、企業が採用活動で重要視している点としては、「コミュニケーション能力」がダントツで1位という結果になりました。
12年連続で1位となっているので、いかに企業がコミュニケーション能力を求めているのかが分かります。
順位 | 選考で求めること |
---|---|
1位 | コミュニケーション能力 |
2位 | 主体性 |
3位 | チャレンジ精神 |
4位 | 協調性 |
5位 | 誠実性 |
6位 | 責任感 |
7位 | 論理性 |
8位 | ポテンシャル |
9位 | リーダーシップ |
10位 | 柔軟性 |
参考:経団連
なので、新卒者・転職者に関わらず、面接でコミュニケーション能力をアピールする人は非常に多いです。
「昔から人と話すのが大好きで、初対面でもすぐに仲良くなることができます。」
就職セミナーなどでも、こういった自己アピールを教えられることがありますね。
ただ、企業が求めているコミュニケーション能力は、そういったことではありません。多くの人は、「コミュニケーション能力=社交性」だと思っていますが、それは大きな勘違いです。
明るくて社交性が高いだけでは、論理的な思考力や豊かな表現力があるとは言えないわけですね。ビジネスの世界では、報連相が大切だとされているので、正確性の高い意思疎通ができる人が求められています。
一般的に、企業が求めているコミュニケーション能力は、以下の3つの要素を満たしているものです。
表現力 | 自分の考えを適切に言葉にする力 |
---|---|
理解力 | 他人の意見を正しい意味で理解する力 |
分析力 | 意見の違いや不明点に気付き、それを解決する力 |
このような能力があることで、思い込みや勘違いを防ぐことができ、ビジネスシーンで的確に意思疎通することができます。多くの企業で求められている能力は、こういった対人能力のことなんですね。
なので、社交性が高いだけでは、全く意味をなさないことを覚えておいてください。
面接に役立つコミュニケーションの6原則とは?
結論から話す
面接で話すときには、結論を最初に伝えるようにしましょう。これは、面接に限らず全てのコミュニケーションに共通することです。結論を言わずに前置きをダラダラ話してしまうと、聞いている方は飽きてしまいます。
特に、答えにくい質問ほど、結論が先延ばしになりがちですよね。ネガティブな転職理由などであれば、最初に言い訳を並べてしまう人が多いです。でも、それは逆効果になってしまいますから、注意してください。
ですから、最初に結論を伝えてから、その理由などを具体的に伝えてください。そうすれば、面接官も話を聞きやすいですし、分かりやすくまとめている印象を与えることができます。
説得力のあるアピールを考えても、伝わらなければ意味がありません。なので、回りくどい言い方は避けるようにしましょう。
客観的な事実に基づいて話す
面接の話において重視されるのは、「論理性」です。つまり、根拠を明確にして話すということですね。たとえば、自己PRで「役に立てる自信があります!」と言ったとしても、「何故そう言えるのか?」という根拠が無いと説得力がありません。
そして、その根拠は主観的なものではなくて、客観的な事実である必要があります。ですから、過去の自分の実績などを出して、根拠を明確にしながら話を進めるようにしましょう。そうすれば、自分のスキルを的確にアピールできます。
また、具体的なエピソードなどがあれば、説得力が高くなります。「過去に○○という出来事があって、△△の対処をした」という話をすることで、分かりやすく簡潔に伝えることができるでしょう。
アイコンタクトやジェスチャーなどを多用する
担当者と会話するときには、しっかりと目を見て身振り手振りを活用して話すようにしてください。ある研究によると、話し手が聞き手に与える影響のうち55%が、ジェスチャーなどの視覚情報だとされています。(メラビアンの法則)
なので、言葉だけでなく体全体を使って、話を伝える意識を持ちましょう。そうすれば、担当者の心に自分の言葉が届きやすくなるはずです。
もちろん、清潔感のある髪型や服装にすることも必要となります。会った瞬間の第一印象で判断されてしまいますし、見た目を気にすることもコミュニケーションの一環だといえますね。
過去から未来までの時間軸で伝える
面接で語ることは、過去に何をやってきて、今何をやりたくて、将来どうなりたいのかということです。このように、過去から未来までの直線で考えて、自分のキャリアプランを伝えなくてはいけません。
なので、自分の経歴を簡単にまとめて、そこで得たスキルや知識をアピールします。そして、将来的なビジョンを達成するために、御社を志望しましたという流れに持っていきます。これが、自分をアピールするためのスムーズな流れとなります。
このような時間軸で考えないと、話の中に矛盾が生まれることがあります。面接官にそこを追求されると答えられなくなるので、一貫性のある話を心掛けるようにしてください。
失敗談もそこからの学びをアピールする
自分の成功体験だけを話しても、あまりインパクトがありません。なので、失敗談なども伝えるようにしてください。失敗だけを語るのはマイナス効果ですが、そこから学びを得て将来に活かせるのであればプラスに評価してもらえます。
前職で在庫管理をしているとき、発注ミスで商品を多く仕入れすぎてしまったことがありました。しかし、他の商品とのセット販売を行うことで、売り上げを伸ばすことに成功しました。
このようなエピソードを語ることで、自分の機転の良さなどをアピールすることができますよね。面接官の頭にもリアルにイメージできますから、実体験で語るということは大切です。
企業や面接官に対しての興味を持つ
コミュニケーションの基本は、相手に対して興味を持つことです。なので、面接へ行くのであれば、その企業や担当者に対して興味を持ちましょう。そうすることで、自分の熱意を伝えることができます。
興味を持って話をすれば、色々質問したいことが出てくるはずですし、前向きな会話になると思います。それで、入社の意欲も十分に伝わりますから、自己アピールとして効果的だと言えるでしょう。
また、面接官に興味を持つことで、プライベートな情報なども聞き出すことができるはずです。そこで自分との共通点などが見つかれば、話を弾ませることができたりしますよね。
面接は、自分だけが話す場所ではありません。面接官の情報を引き出すことも重要ですから、もっと興味や関心を向けるようにしましょう。
面接官の質問の意図を理解しよう
面接に行くと、よく聞かれる定番の質問がありますよね。そういった質問は何気なく行っているのではなく、しっかりとした目的があります。求職者の能力を見極めるための質問なので、意図を理解して正しく受け答えできるようにしましょう。
自己紹介をしてください
一番初めにされる質問として、自己紹介をお願いされることが多いです。これは、求職者の人となりを説明してもらうことで、性格や人間性を評価しようとしています。
また、短期間で必要な情報を説明できるかどうかで、プレゼン能力や論理性などもチェックされますね。ですから、2〜3分で端的に説明できるように、あらかじめ自分の情報を整理しておくと良いでしょう。
どんなことが好きですか?
漠然とした質問を、あえてしてくる面接官もいます。こういった質問をされたときには、「業務内容についてでしょうか?」などと、対象を確認すると良いでしょう。
相手の話を正確にくみ取れるかを判断されているので、曖昧な理解で適当な返事はしないでください。
コミュニケーション能力が低い人は、こういった理解力がありません。自分の思ったことを自分本位で話してしまうので、的外れな答えになったりするわけですね。
なので、常に相手の話の意図を確認する癖を付けないといけないでしょう。
今までの人生で挫折したことは?
過去の失敗談を聞く質問も、面接では定番となっていますね。これは、失敗に対するストレス耐性と、臨機応変な対応力が見られている質問です。ですから、「どのように失敗を解決したか」ということまで説明してください。
くれぐれも、失敗談を話すだけで終わらないようにしましょう。それだと、ただの不幸自慢になってしまいます。失敗から立ち直ったエピソードを伝えることで、自分の問題解決能力を示すことができるでしょう。
他にもいろいろな定番の質問があるので、別のページで開設しています。面接へ行く前には、必ずチェックを行ってください。
以上、面接で意識するべきコミュニケーションについて解説しました。コミュニケーション能力はどの企業でも求められていますから、面接では必ずアピールできなくてはいけません。
自分を売り込むためにも、正しいコミュニケーション能力を身に付けておいてください。
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