キャリアアップに成功するための企業選びの基準とは?
ツイート総務省の発表によると、日本の雇用者全体で非正規雇用者は38.2%にもなるそうです。労働者の約4割が、パートや契約社員ということになります。
また、不景気なので大企業でもリストラや早期退職者の募集などが、頻繁に行われています。もう、終身雇用という時代は、無くなってしまっているわけです。
そういった時代で生き抜くためには、自分の価値を高めて企業から必要とされる人間にならなくてはいけません。自分の価値が高ければ、転職活動などもスムーズに進めることができます。なので、どんな不景気でも職に困ることは無いでしょう。
ここでは、自分の価値を高めてキャリアアップする方法を紹介します。
適切なスキルがあればキャリアアップは可能!
転職サイト「doda」が行ったアンケートで、転職によって年収をアップさせた人のデータが以下となります。
引用:doda
上記のグラフによると、27〜29歳で最も多く年収アップに成功していることが分かりますね。社会に出てから5年以上経過するとスキルに差が出てきますから、ちゃんと実力があればキャリアを伸ばすことができるわけです。
一方、年収アップの金額については、30代・40代と年を重ねるごとに大きくなっていますよね。年齢が高くなると管理職などの幹部候補としての求人が増えてきますから、年収を大幅にアップさせることができるでしょう。
このデータから分かることは、20代後半までに経験やスキルを身に付けておくことで、それ以降は順調にキャリアアップすることができるということです。ですから、向上心を持って仕事に取り組んで、自分の市場価値を高めることを意識しましょう。
キャリアアップを行う上での心構え
企業が求めるスキルを理解する
一般的に、企業が中途採用者に求めているスキルは、以下の通りです。
- コミュニケーション能力
- 業界の専門スキル
- マネジメント能力
コミュニケーション能力は、どんな職種であっても必要とされるスキルですね。これは、社交性が高いということではなく、自分の意思を正確に伝える能力と他人の言葉を正しく理解する能力といったことです。
また、中途採用では即戦力が求められるので、業界の専門スキルを持っていることが大切となります。業界経験3年以上は必須ですから、未経験職への転職だと年収のアップは難しいでしょう。
将来のキャリアを考えた場合、未経験へのチャレンジは20代前半までに行う必要がありますね。
あとは、マネジメント能力も重要です。35歳を過ぎると管理職での求人が多くなりますから、部下の力を伸ばすための能力が欠かせません。プレイヤーとして結果を残した後は、マネージャーとしての仕事へシフトしていきましょう。
こういった能力を身に付けておくことで、自分の市場価値を高めることができます。企業から必要とされる人間になれますから、高い給料を払ってでも雇いたいと思われるはずです。
仕事に対する目的を明確にする
自分を向上させようと、毎日努力をしている人は多いです。たとえば、資格の勉強をしたり、ビジネススクールに通ったりなどをしています。でも、「何のためにやっているか?」という目的が、不明確になっている人も多いのが現状です。
明確な目的が無いけれど、何となく努力しているという人ですね。これだと、手段が目的となってしまっているので、努力する意味がありません。しっかりと目的意識を持つことで、成長のスピードを高めることができます。
なので、次のような意識を持って、日々の仕事を行ってみてください。
- 何を目指しているのか?
- 何故それを目指すのか?
- 自分の強みと弱みは何か?
- それぞれを強化するためにどうするか?
そうすれば、自然と自分を成長させることができるはずです。
PDCAサイクルを回す
自分の強みを伸ばして弱みを改善するためには、日頃から目的を持って行動しないといけません。なので、計画を立てて実行し改善するというサイクルで行動する必要があります。これを「PDCAサイクル」と言います。
Plan(計画)⇒Do(実行)⇒Check(評価)⇒Act(改善)
まずは、計画を立てます。「いつまでに何をするのか?」ということですね。明確に期限を区切るのがポイントです。そして、それを実践する段階に入ります。計画に基づいて、期限までに達成できるように行動しましょう。
そして、それが終わったら評価します。「ちゃんと計画通りに進んだか?」ということです。何か問題があれば、改善点を考えます。そして次に、改善点を考慮した計画を立てて、実践を繰り返していきます。
こういったサイクルを行うことで、自分を成長させることができるわけです。このように、自分をマネジメントして成長させることで、自分の価値を高めることができます。
また、自分のマネジメントができれば、仕事として部下のマネジメントもできるということです。管理能力も身に付けることができるわけですから、自分の価値はどんどん上がっていきます。
転職でキャリアアップするための企業選び
自分にとってのキャリアアップの概念を考える
「キャリアアップ」という言葉は曖昧なもので、人によって概念が異なります。年収のアップだと考える人もいるでしょうし、自分の進みたい道を極めることがキャリアアップだとする人もいますね。
なので、自分が何を目的にキャリアを積み重ねるのかを明確にしてください。これが、意外とできていない人が多いです。
ちゃんと目標を設定しなければ、ゴールの無い迷路を進んでいるようなものです。どこを目指しているのかが理解できていないと、見当違いの道を選んでしまって遠回りをすることになるでしょう。
ですから、自己分析を行って、自分が何を求めているのかを把握して下さい。
平均年収が高い業界や企業を選択する
同じような学歴やキャリアがある人同士でも、業界が違うだけでもらえる年収は大きく異なっています。業界ごとに平均年収がありますから、儲かる業界を選ぶことがキャリアアップの近道だといえるでしょう。
以下の表は、業界別の平均年収のランキングです。
順位 | 業種 | 平均年収 |
---|---|---|
1 | メディカル | 567万円 |
2 | IT/通信 | 479万円 |
3 | メーカー | 475万円 |
4 | 金融 | 475万円 |
5 | 総合商社 | 447万円 |
6 | インターネット/広告/メディア | 415万円 |
7 | 建設/プラント/不動産 | 412万円 |
8 | 専門商社 | 408万円 |
9 | サービス | 386万円 |
10 | 小売/外食 | 356万円 |
参考:doda
トップは医療関係で、年収は一つ頭抜けていますよね。逆に、サービスや小売業などは、かなり低い水準だということが分かります。
収入だけがキャリアアップではありませんが、やはり給料が高い方がモチベーションが上がるはずです。仕事への意欲も増しますから、結果的にはキャリアに繋がりやすいといえるでしょう。
未経験職へのジョブチェンジは30歳を過ぎると難しいので、20代前半で決めておきたいですね。
今後の成長が期待できる業界を選ぶ
やはり、儲かっている企業では、賞与や福利厚生などで社員への還元も大きいです。平均年収も高くなる傾向にありますから、年収のアップを考えるなら業績の良さも考慮に入れるべきでしょう。
ただ、現在注目されている業界だと、人気が集中するために競争率が非常に激しくなっています。ですから、これから成長が見込まれる企業へ、早いうちから転職をしておくことがおススメです。
今後の成長が期待できるキーワードとしては、「IT」「グローバル」「高齢者」の3つがあります。
インターネットのサービスは流行り廃りが激しいですが、これからも重要性が増していく業界です。日本では高齢社会になっていますから、自宅から色々なサービスが受けられるITは需要が無くならないからですね。
また、日本の観光産業も、まだまだ伸びしろがあります。東京オリンピックで外国人が大量に押し寄せてきますし、観光客は伸び続けるはずです。
最後は、介護・医療業界ですね。高齢者の数は増え続けていますし、介護サービスでは人手が足りない状況が続いています。社会問題にもなっているくらいなので、今後のニーズはますます大きくなるでしょう。
実力重視の評価制度を採用している企業を選ぶ
日本の大手企業だと、今でも年功序列で評価されていることが多いです。それだと、どれだけ自分が頑張っても、正当な評価を受けることができません。若いうちは、年収のアップは見込めませんし、役職も代り映えしないでしょう。
一方、実力重視で評価してくれる企業では、結果を出せば若くても先輩を抜いて出世することができます。成績によってインセンティブが付くこともあるので、年収のアップにも繋がるはずです。
また、結果さえ出せば責任のあるポジションを任せてもらえるので、自分のやりたい仕事を追求することができる環境となっています。20代から管理職を任されることも珍しくありません。
なので、目指すべき方向性が定まっているのなら、実力重視の会社を選ぶことをおススメします。
福利厚生や手当の充実した企業を選ぶ
見た目の年収が変わらない場合でも、福利厚生や諸手当が充実していることで年収のアップにつながります。たとえば、住宅手当や食事手当などといったことですね。こういった手当が付くことで、実質的には年収がアップしたのと同じになります。
グーグルや楽天など、社員食堂が無料になっている企業も増えてきました。食費が無料になれば、年間に換算すると相当な節約になるでしょう。
また、資格取得の支援や勉強会への無料参加など、スキルアップのための福利厚生が充実している企業もあります。ここで実力をしっかりと付けておけば、将来的なキャリアアップにつなげることもできますね。
以上、キャリアアップするための企業選びについて紹介をしました。よく考えて転職をしなければ、逆にキャリアをダウンさせることになるかもしれません。経歴に傷をつけることが無いように、しっかりと考えて応募先企業を選んでください。
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