国民年金の保険料を免除してもらう方法
ツイート会社を辞めて失業期間がある場合、年金の手続きをする必要があります。会社員であれば厚生年金に加入しているはずですから、そこから国民年金への切り替え手続きをする必要があるわけです。
ただ、無職の期間が長くなると、年金の保険料を支払うことが苦しくなると思います。収入が無い状態では生活費を節約しないといけないので、年金にまで手が回りませんよね。そういった時には、国民年金の保険料の支払いを全額または一部免除してもらうことができます。
保険料の支払いができないときには、この免除制度を利用してください。
2階建ての年金制度について
そもそも、年金のシステムについては、2階建てとなっています。まず、20歳以上の人は職業や収入に関係なく、国民年金に加入する義務があります。この国民年金が、1階の部分ですね。
さらに、会社員の場合には、それに加えて厚生年金にも加入しなくてはいけません。会社員だと、国民年金と厚生年金の2つを支払う必要があるということです。これが、2階の部分です。厚生年金の保険料には、国民年金の部分も含まれています。
なので、会社を辞めて厚生年金から外れると、国民年金も納めていないということになるわけです。
そして、国民年金を未納のまま放置していると、将来年金を受け取れない可能性が出てきます。なぜなら、年金の受取条件として、「保険料を納めた期間が25年以上」と決められているからです。だから、失業で1年間未納の状態があると、将来的に年金が受け取れないということもあるわけですね。
なので、国民年金への切り替え手続きは、しっかりと行うようにしてください。手続きは、退職日の翌日から14日以内に行う必要があります。年金手帳と離職票、印鑑を持って、最寄りの市町村役場へ行ってください。
国民年金の保険料を免除してもらうには?
しかし、退職して収入が無い状態で、毎月の保険料を支払うのは大変だと思います。それだと、生活ができないという人もいるでしょう。そういった場合には、保険料の支払いを免除してもらうことができます。
まずは、最寄りの市町村役場で「保険料の免除申請書」を提出しましょう。審査が通れば、3か月後には通知が自宅に届きます。免除が許可されれば、その期間は保険料を支払っているとみなされます。
免除額の所得基準について
保険料の免除額については、所得や家族の構成によって決まります。所得というのは、収入から扶養親族等控除額や社会保険料控除額などを差し引いた金額となります。所得は、本人だけでなく、配偶者や世帯主の収入も含まれます。これらの基準によって、保険料がいくら免除されるのかが決まるということです。
上記の表は、保険料の免除額を表したものになります。たとえば、夫婦と子供2人の4人家族だった場合、162万円以下の所得で全額免除が受けられます。また、282万円以下の所得であれば、半額免除となるということです。
ただし、申請を行えば保険料の全額や一部が免除されますが、将来的に受け取る年金が減額されてしまいます。最大で年金が半額カットになってしまいますから、あらかじめチェックするようにしてください。詳しくは、以下の通りです。
■受け取れる年金の金額について
- 全額免除:年金総額の1/2
- 4分の1納付:年金総額の5/8
- 2分の1納付:年金総額の6/8
- 4分の3納付:年金総額の7/8
年金を減らされたくない場合には、就職が決まって余裕が出来た時に免除額分を後払いすることも可能です。こうすることで、将来的に年金を満額受け取ることができるようになります。年金の保険料は、過去10年に遡って支払うことが可能です。
失業者向けの特例免除とは?
年金の保険料免除の基準は、前年度の所得で決まります。なので、今年になって退職した人は、前年の所得があるので保険料の免除が下りないことがあります。そういった場合には、「退職(失業)特例免除」という制度を利用するのが良いでしょう。
これを使えば、通常だと本人と配偶者、世帯主の所得で審査されるところを、本人の所得を除外して審査してもらうことが可能です。ですから、本人に前年の所得があったとしても、保険料の免除を受けることができるようになります。この制度は、今年や前年度に退職した人のみ使うことができます。
上記のような制度を利用することで、退職期間中でも家計を圧迫する心配が無くなります。就職活動に専念するためにも、保険料の免除制度を賢く利用するようにしてください。
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