雇用保険の給付について

雇用保険の給付について

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退職後に次の職場が決まっていない場合、雇用保険の給付を受けることができます。雇用保険とは、失業者の生活の安定を目的として一定の額が毎月支給される制度のことです。これを受けることができれば、安心して求職活動を行うことができるようになります。

 

ただし、誰でも給付されるわけではありません。一定の条件を満たすことができた場合のみ、給付の許可が下りることになります。

 

具体的な受給資格に関しては、以下の通りです。

 

  1. 離職前の2年間に、11日以上働いた月が12カ月以上あり、雇用保険の加入期間が1年以上ある場合。
  2. 離職して被保険者の資格を失ったことが確認できること。
  3. 働く意思があること。
  4. ハローワークで求職の申し込みをしていること。

 

上記の4つの条件をすべて満たす場合のみ、雇用保険の受給を受けることができます。

 

 

雇用保険の手続きの流れについて

 

雇用保険の給付を受けるための手続きに関しては、具体的に以下のようになります。

 

 

1.退職(離職票の請求)

 

退職したら、前の会社で離職票を発行してもらいましょう。ハローワークに提出するときに、必要となる書類なので忘れないようにしてください。

 

 

2.離職票の受け取り

 

離職票を受け取ったら、必要となる書類をすべてそろえます。

 

  • 離職票
  • 雇用保険被保険者証
  • 印鑑
  • 写真(たて3cm×よこ2.5cmの正面上半身のもの)×2枚
  • 本人確認書類
  • 本人名義の通帳

 

 

3.ハローワークで求職の申し込み

 

求職申込書に希望職種、給与などを記入して提出します。雇用保険を受けるためには、働く意思を示す必要があります。なので、積極的に就職活動をする証として、求職申し込みをしないといけないわけです。働く意思のない人は、給付されませんので注意してください。

 

 

4.受給資格の決定

 

ハローワークが求職申し込み書を受理すれば、受給資格が決定することになります。ただ、この日から7日間は、待機期間なので給付の対象になりません。8日後から受給期間の開始となります。

 

ただし、自己都合退職の場合だと、3か月の給付制限があります。これは、覚えておくようにしてください。

 

 

5.受給者説明会

 

数日後に、説明会が開催されます。これに出席すると「受給資格者証」「失業認定申告書」などがもらえます。ここでは、パソコンでハローワークの求人を検索する方法の解説やアンケートの記入などを行いますね。あとは、簡単な注意事項の説明などを受けて、説明会は終了です。

 

 

6.失業認定日にハローワークに出向く

 

通知された失業認定日に、ハローワークへ向かいましょう。そこで、失業認定を受ければ、手続きが完了することになります。それ以降、4週間ごとに求職活動の報告をする義務がありますから、ちゃんと就職活動を行ってください。

 

 

7.給付金の振込み

 

失業認定日の4〜5日後に、給付金が振り込まれます。指定口座に28日分が振り込まれるので、ちゃんと確認するようにしましょう。

 

 

給付額の計算方法

 

雇用保険の給付額については、自分で計算することができます。金額を知っておいた方が良いでしょうから、あらかじめ計算しておくようにしましょう。

 

退職前6か月間の給料の総額÷180日=1日分の日当
1日分の日当×給付率(50〜80%)=基本手当の日額

 

給付率については、条件によって階層分けされています。賃金日額が低いほど、給付率は高くなる傾向にあります。

 

 

また、給付される日数なども、所定給付日数として決められていますね。これは、一般離職者(自己都合退職者)と特別受給資格者(会社都合退職者)で変わってくるので、確認しておきましょう。

 

 

■基本手当当日額の計算方式

 

年齢 賃金日額の上限額 基本手当日額
全年齢共通

2,050円以上
4,040円未満

賃金日額の80%

4,040円以上
11,680円以下

賃金日額の80〜50%
11,680円以上 賃金日額の50%

 

年齢 賃金日額の上限額 基本手当当日額の上限額
30歳未満 12,580円 6,290円
30歳以上45歳未満 13,980円 6,990円
45歳以上60歳未満 14,890円 7,685円

 

 

■一般離職者の所定給付日数

 

全年齢共通 被保険者であった期間
10年未満 20年未満 20年以上
90日 120日 150日

 

 

■特定受給資格者の所定給付日数

 

区分 被保険者であった期間
1年未満 1年以上
5年未満
5年以上
10年未満
10年以上
20年未満
20年以上
30歳未満 90日 90日 120日 180日 -
30歳以上
35歳未満
210日 240日
35歳以上
45歳未満
90日 180日 240日 270日
45歳以上
60歳未満
180日 240日 270日 330日
60歳以上
65歳未満
150日 180日 210日 240日


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